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東京灣岸 玖燈嶋
(とうきょうわんがん・きゅうとうじま)
 
Tokyo Bay Coast: Kyutoujima Island


 
 202
5


画像公開いたしました。
(2025/12/04)

解説文を掲載いたしました。
(2025/12/07)

「江戸時代、東京湾内に日本式灯台(かがり屋、灯明台)が九つ建つ岩礁があり、いつしか「玖燈嶋」(きゅうとうじま、新字体:九燈島)と呼ばれるようになった。 その後、明治〜大正〜昭和初期と時代が移るにつれて、灯台は西洋式に変わり、岩礁の上には近代的な建築物が九つ出来上がった・・・」
 
 
ーーという架空の設定の、ファンタジー的要素が多い作品です。 自動往復運転可能なレールは総延長約2m程度で、螺旋状態・1回転半で高低差約140mmを昇り降りします。 自動往復運転機能付きのパワーパックにより、往復運転します。
 
建物・橋などは全てオリジナル設計によるフルスクラッチです。
構造物の半分ほどは今回新しく型紙を起こして制作したもので、それらはCADによるオリジナルデータで、レーザーカッターで切出し・刻印していま
す。 他の約半分は、以前全て手作業による制作でストックしていたものです。
 
2011〜2012年頃、ジオラマの手法を使ったオブジェ作品の制作を模索し始めた頃、とりあえず長崎県の「軍艦島」風のものを作ってみようといくつかの建物を作ってみたものの、当時はレーザーカッターなど持っておらず、炭坑施設の鉄骨トラスの細かい表現で迷ってしまい
(手作業では縮尺1/150 のトラスの細かい表現は難しいという理由)、長年ダンボール箱にしまい込んでいた建物を、今回コンセプト変更の上でレイアウトに組み込みました。

東京湾内には意外と多くの岩礁があるようです。 個人的に思いつくのは、三浦半島の突端にある「城ヶ島」で、ダイナミックな景観が魅力の景勝地ですが、こういうところには灯台がちゃんとあったようです。

作品の元々の場面設定である「海に突き出た岩礁の上に密集した建築物群」というのが実はあまり現実的ではありません。 ましてや、そこに急勾配を昇り降りする路面電車があるわけで、結果として「ファンタジーの世界」の作品となっております。

(Nゲージ、S=1/150 スケール)
(街灯・電柱、架線柱
など、一部にメーカー製素材使用)
本体とアクリルケースを含む大きさ:W 600 x D 450 x H 約470 mm
 

解説文を掲載しました(2025 /12 /07)

 「東京灣岸 玖燈嶋」(東京湾岸 九燈島)の建物について

「東京湾岸 九燈島」
(とうきょうわんがん・きゅうとうじま)の走行シーン
Youtyube 動画)
2025年11月撮影

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回転画像 - 1(建物内照明外部照明 共に:ON
回転アニメーション GIF -1カラー
Rotation Animated GIF 1Color

26. 3 MB・700×591
回転画像 - 2(建物内照明外部照明 共に:ON
回転アニメーション GIF -2カラー
Rotation Animated GIF 2Color

20. 9 MB・700×591

「東京灣岸 玖燈嶋」(東京湾岸 九燈島)のレールについて

自動往復運転可能なレールは総延長約2m程度で、螺旋状態・1回転半で高低差約140mmを昇り降りします。 自動往復運転機能付きのパワーパックにより、往復運転します。 レールの勾配部分は、現実的ではない急勾配となっていますが、この作品内ではきちんと車両走行します。
 Youtyube 動画を参照ください)
車両走行に支障がないように勾配は 1/8以下12.5 % 以下)となるようにしています。 また、カーブ部分ではなるべく水平を心がけ、一部のカーブで勾配をつける場合は、急勾配のままだと車輪が片側1輪浮く(3輪走行になる)こともあるので、なるべく緩い勾配となるようにしています。 試験走行を繰り返し行った上でレールを固定しています。
 

「東京灣岸 玖燈嶋」(東京湾岸 九燈島)の建物について

建物・橋などは全てオリジナル設計によるフルスクラッチです。 構造物の半分ほどは今回新しく型紙を起こして制作したもので、それらはCADによるオリジナルデータを使い、レーザーカッターで切出し・刻印しています。 他の約半分は、以前全て手作業による制作でストックしていたものです。
 
2011〜2012年頃、ジオラマの手法を使ったオブジェ作品の制作を模索し始めた頃、とりあえず長崎県の「軍艦島」風のものを作ってみようといくつかの建物を作ってみたものの、当時はレーザーカッターなど持っておらず、炭坑施設の鉄骨トラスの細かい表現方法(工作方法)で迷ってしまい(手作業では縮尺1/150 のトラスの細かい工作は難しいという理由)、長年ダンボール箱にしまい込んでいた建物を、今回コンセプト変更の上でレイアウトに組み込みました。

低層部のレンガの部分は、明治時代になってから岩礁の上に造られた構造体で、その上に、大正時代〜昭和初期になってからモダニズム建築やアール・デコ建築が造られた、という設定です。 異なる様式の構造体が混在しています。

作品の元々の場面設定である「海に突き出た岩礁の上に密集した建築物群」というのが実はあまり現実的ではありません。 ましてや、そこに急勾配を昇り降りする路面電車があるわけで、結果として「ファンタジーの世界」の作品となっております。

2025年(令和7年)12月7日 解説文を掲載

1:
制作年が新旧混在している建物で、上部の白い壁の部分と、鉄骨の高架部分は 2011〜2012年頃に制作したものです。全てカッターナイフ切り出しです。
 
白い壁の建物に特定のモデルはなくオリジナルデザインです。

鉄骨の「」部分だけは今回新たにレーザーカッター加工したもの(2025年)を追加していますが、鉄骨の「」(水平部材)はカッターナイフ切り出しです(2011年頃制作)。 トラス状にキャンソン紙をカットしたものを複数枚(多分3〜4枚程度)貼り合わせてから瞬間接着剤で固めていると思います。 2011年といえば私もまだ40歳代後半で、今よりは細かい作業ができていた頃です。 我ながらよくやったと呆れる細かさですが、当時「鉄骨トラスの表現は縮尺1/150では手間がかかりすぎる」と悟った記憶があります。 この建物が長年お蔵入りとなったきっかけの部分とも言えます。 今回の制作では意地でも綺麗に仕上げたいと思いました。

下部のレンガ部分は今回(2025年)新しく作った部分で、全てレーザーカッターによる加工(切出し+刻印)です。 いつも作品制作に使っている世界堂 扱いの 白ボール紙(株式会社 ORION 製、厚み約1mm)の白くない裏面にレンガ目地を刻印していますが、そのままだと小さなレンガのかけらがすぐに剥がれてしまうので、赤の有機溶剤のアクリル系塗料(Mr.COLOR・C81)をたっぷり塗って定着させます。 レーザー刻印の際に真っ黒なススがでますが、赤い塗料と混ざってうまい具合に赤茶色のレンガ風の色合いになります。 コーナー部分や末端は特にレンガが欠けやすいので、組み上げる段階で瞬間接着剤で強固に固めますが、どうしてもテカりが出てしまうので、仕上げの段階で水で薄くしたツヤ消しの水性アクリル絵の具(ガッシュ)でテカりを消しながら色合いを整えています。

内部照明のLEDについては2011年当時、不勉強で回路保護部品「CRD」の存在を知らなかった頃で、3mm砲弾型のLEDに560Ω抵抗を繋いだだけでした。(CRD を知るのはその後2016年、さかつうギャラリーの坂本社長様から)
2022年頃に既存建物の裏側の目立たない部分に穴を開け、LED+560Ω抵抗 の既存回路に CRD(E-153)を一個づつ追加する作業を行ってます。 どうしても追加できない部分はそのままにして没回路とし、新たに「LED+560Ω抵抗+CRD(E-153)」の回路を追加しています。没回路のLEDが撤去困難な場合はそのままにして、新しいLEDを近くに追加しています。ということで、LED照明のおよそ9割以上は CRD が付いています。

今回の制作(2025年)では、既存の建物の塗装は全て新しく上塗りしています。白い部分は「アクリラ・ガッシュ」、鉄骨部分とレンガ部分は「Mr,COLOR(有機溶剤)」です。
 

2:
制作年が新旧混在している建物で、本体の大部分はCADによる型紙で制作しています。CADデータをプリントしたものをスプレーのりで素材の1mm厚ボール紙に貼り付け、カッターナイフで切り出しです(2011年頃制作)
 
特定のモデルとなった建物はないですが、アール・デコ様式 を強く意識したデザインです。 特徴となるひさしの部分は、1mm厚のイラストボードです(実際は約1.5mmほど)。

建物の下の方に空洞(穴)がありますが、2011年当時ここにレールを通そうとしていました。今回の作業(2025年)ではレールのカーブが小さくなりすぎるため断念しました。 ただ、この空洞越しに建物の反対側を通過する車両を見ることができます。 塗装は今回(2025年)全て新しく上塗りしています。

今回新しく追加したのは、てっぺんにある 灯台のレンズ部分 です。レーザーカッターで部品を切り出し組み立てています。

この建物も2022年頃に内部照明のLEDに回路保護部品「CRD」追加を行い、新しい回路の追加(LED+560Ω抵抗+CRD(E-153))も数セット行いました。 今回の作業(2025年)でもまた数セット追加しています。
 

3・4・5:

全て、2011年頃にカッターナイフ切り出しで組み立てています。
 
」と「」はもともと別の建物でしたが、いつの間にか合体していました。(いつ頃の作業でそうなったのか思い出せません) 下のレンガ部分は今回(2025年)の作業で追加しています(レーザーカッター切り出し+刻印)。
 
3ついずれも、2022年頃に内部照明のLEDの回路に回路保護部品「CRD」(E-153)追加を行い、今回の作業でも新しい回路(LED+560Ω抵抗+CRD(E-153))を数セット追加しました。 塗装は今回(2025年)全て新しく上塗りしています。

」の建物は、長崎県の軍艦島(端島)の「端島小学校・中学校」の鉄筋コンクリート造(RC造)地上6階建の校舎の、運動場側の外観が直接のモデルです(正方形の開口部が等間隔に並んでいるのが特徴)。 戦後の1958年(昭和33年)竣工の建物なのですが、実はこの学校のデザインには元ネタがあるように思います。
 
日本における初期モダニズム建築の傑作として有名な、1933年(昭和8年)竣工の「旧・東京中央郵便局」(設計:吉田鉄郎)です。 とても優美で洗練されたデザインです(こちらは地上5階建て)。 「東京中央郵便局」は現在「JPタワー」(2012年竣工)として新しくなっていますが、低層部分には旧局舎の外壁が残されています。
 
ちなみに、1996年竣工の「新宿高島屋」のJR線路側の外観も「旧・東京中央郵便局」を参照しているように思えます。 探せば他にもあるでしょう。 「旧・東京中央郵便局」のデザインはそれほどインパクトの大きな日本のモダニズム建築黎明期の傑作だったのだと思います。

東京中央郵便局 Wikipedia
 

6:

もともと「」と同じ開口部デザインで作ったものがあったのですが(2011年頃制作)、建物の上にレールのカーブ部分を乗せるのにカーブ半径が合わなかったので、今回の作業(2025年)で全て新しく作り直しました。
 
CAD+レーザーカッターによる切り出しです。内部も少し作り込んでいます。
 

7:
明治時代に造られたレンガ造の建物の上に、昭和初期の鉄筋コンクリート造(RC造)のモダニズム建築が載っているという設定ですが、構造的にはあまり現実的ではなくファンタジーの建物です。

白い壁の部分は、2022年にレーザーカッターを導入してから最初に作ってみた部分で、手作業のカッター切抜きでは困難な円形の窓などをつけてみました。下のレンガの部分も、レーザーカッターによる切り出し・刻印です(2025年)。
 

8:
今回の作業(2025年)で新しく作った建物です。明治時代に造られたレンガ造の建物という設定です。何の為の建物なのか、用途は不明です。
 

9:
ーー江戸時代に「玖燈嶋」(きゅうとうじま、新字体:九燈島)と呼ばれるようになったーー、という作品全体の設定の前提となる「日本式灯台」(かがり屋灯明台)です。
 
木造の小屋で、内部で木を燃やす仕組みだったそうです。

(出展:銚子海上保安部・勝浦海上保安署のサイト「灯台の歴史」より)
 

ネットで「かがり屋」「灯明台」を検索すると色々な画像が出てきますが、基本的には、大きさは違うものの江戸時代の「火の見櫓」や「鐘つき塔」と似た格好だったようです。
 
10:
明治時代に作られたと言う設定のレンガ造の橋です。 今回の作業(2025年)で新しく作りました。 レーザーカッターによる切り出しとレンガ目地刻印です。
 
11・12・13:
これらの 鉄骨橋 は全て今回(2025年)に新しく作りました。レーザーカッターによる切り出しです。
トラス部分は素材を2枚重ね、瞬間接着剤でガチガチに固めて強度を確保しています。
 
 
2011〜2012年頃に制作し、その後長くお蔵入りとなった建物たちは、実は一度だけ作品展で展示したことがあります。 2019年6月に「さかつうギャラリー」様にて作品展を行なった際に、「制作途中の状態」として展示させてもらいました。
 

主な使用材料

  • KATO フォーリッジクラスター(樹木の表現)
  • 光栄堂フラワーツリー(樹木の表現、世界堂、東急ハンズ 扱い)
  • 高透明レジンプロクリスタル NEO」(海の水)
  • ホルベインCrystal Varnish」(水面波の表現、レジンの硬化後に塗布)
  • アサヒペン水性ニス・マホガニー」(台座の仕上げ塗装) 他
  • PECO フレキシブル線路(N用、W 9.5mm)SL-300F コード55
  • 犬釘(篠原 HO N3 Spikes)
    • 照明:LED(3mm砲弾型、色数種) + CRD(E-153) + 560オーム抵抗 を1セットとして、計100〜120セットほどを全て並列接続
    • 台座全面スイッチ:オルタネート、2系統(建物内部用、街路灯用)
    • 街路灯evemodel 製(LEDライト・L=30mm)、付属の1Kオーム(1,000オーム)抵抗、CRD(E-153)を1本毎に配線
       
    • アクリルケース(3mm厚・透明・押出し)
      本体とアクリルケースを含む大きさ:W 600 x D 450 x H 約470 mm
       
    • 画像の車両は、「アルナイン」製のキットを作者が塗装・組立したものです。
      (車両は付属しません)

    販売の際の付属品

     

    制作・撮影:山尾 比呂士 Yamao Hiroshi 2025
      (OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II + M.ZUIKO 12-40mm F2.8 Pro)
    2025年(令和7年)12月4日 掲載
     
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